
クレアチニン(Cr)値は腎機能を評価する重要な指標の一つです。本記事では、日本腎臓学会のガイドラインに基づき、血清クレアチニン値と推算糸球体濾過量(eGFR)の関係、また年齢・性別による値の変化について解説します。
本ページではプロモーションが含まれます
当サイトでは商品やサービス(以下、商品等)の掲載にあたり、 ページタイトルに規定された条件に合致することを前提として、当社編集部の責任において商品等を選定しおすすめアイテムとして紹介しています。同一ページ内に掲載される各商品等は、費用や内容量、使いやすさ等、異なる観点から評価しており、ページタイトル上で「ランキング」であることを明示している場合を除き、掲載の順番は各商品間のランク付けや優劣評価を表現するものではありません。 なお当サイトではユーザーのみなさまに無料コンテンツを提供する目的で、Amazonアソシエイト他、複数のアフィリエイト・プログラムに参加し、商品等の紹介を通じた手数料の支払いを受けています。掲載の順番には商品等の提供会社やECサイトにより支払われる報酬も考慮されています。...
クレアチニンは、筋肉のエネルギー代謝の過程で自然に生成される老廃物です。
筋肉内で使用される「クレアチン」という物質が分解されることで生じます。
通常、クレアチニンは以下のように体外に排出されます。
しかし、腎機能が低下している場合には、クレアチニンが体内に蓄積し、血清クレアチニン値が上昇します。これは以下のような腎機能の問題を示している可能性があります。
血液中のクレアチニン値は、以下のような要因によっても変動します。
定期的な血液検査でクレアチニン値をチェックすることは、腎臓の健康を守る上でとても重要です。
eGFR(estimated Glomerular Filtration Rate:推算糸球体濾過量)**は、腎機能を定量的に評価するための指標です。腎臓の中にある「糸球体」という微細なフィルター構造が、血液中の老廃物をどれくらい効率よく濾過できているかを示します。
eGFRは以下の情報をもとに計算されます。
(一部の計算式では人種も考慮)
mL/分/1.73m²
(※1.73m²は標準的な成人の体表面積です)
男性の場合:
eGFRcreat = 194 × Cr^(-1.094) × 年齢^(-0.287)女性の場合:
eGFRcreat = 194 × Cr^(-1.094) × 年齢^(-0.287) × 0.739eGFRの値によって、腎機能低下の程度が以下のように分類されます:
| GFR区分 | G1+G2 | G3a | G3b | G4 | G5 |
|---|---|---|---|---|---|
| eGFR値(mL/分/1.73m²) | ≥60 | 45-59 | 30-44 | 15-29 | <15 |
※ GFR区分は小数点以下2桁まで考慮され、30.00mL/分/1.73m²でもG4、15.00mL/分/1.73m²でもG5に分類される場合があります。
以下の表は、男性における年齢別・血清クレアチニン値別のeGFR値を示しています。
| 年齢 | 20歳 | 30歳 | 40歳 | 50歳 | 60歳 | 70歳 | 80歳 | 85歳 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| eGFR | 82.1 | 73.1 | 67.3 | 63.1 | 59.9 | 57.3 | 55.2 | 54.2 |
| 年齢 | 20歳 | 30歳 | 40歳 | 50歳 | 60歳 | 70歳 | 80歳 | 85歳 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| eGFR | 52.7 | 46.9 | 43.2 | 40.5 | 38.4 | 36.8 | 35.4 | 34.8 |
| 年齢 | 20歳 | 30歳 | 40歳 | 50歳 | 60歳 | 70歳 | 80歳 | 85歳 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| eGFR | 38.5 | 34.2 | 31.5 | 29.6 | 28.1 | 26.8 | 25.8 | 25.4 |
以下の表は、女性における年齢別・血清クレアチニン値別のeGFR値を示しています。
| 年齢 | 20歳 | 30歳 | 40歳 | 50歳 | 60歳 | 70歳 | 80歳 | 85歳 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| eGFR | 60.7 | 54.0 | 49.7 | 46.6 | 44.3 | 42.4 | 40.8 | 40.1 |
| 年齢 | 20歳 | 30歳 | 40歳 | 50歳 | 60歳 | 70歳 | 80歳 | 85歳 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| eGFR | 38.9 | 34.7 | 31.9 | 29.9 | 28.4 | 27.2 | 26.2 | 25.7 |
| 年齢 | 20歳 | 30歳 | 40歳 | 50歳 | 60歳 | 70歳 | 80歳 | 85歳 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| eGFR | 28.4 | 25.3 | 23.3 | 21.9 | 20.7 | 19.8 | 19.1 | 18.8 |
クレアチニン値から算出されるeGFRは、以下の特徴があります:
年齢による影響:同じクレアチニン値でも年齢が上がるにつれてeGFRは低下する傾向にあります。これは加齢に伴う腎機能の自然な低下を反映しています。
性別による差異:同じクレアチニン値と年齢でも、女性は男性よりもeGFRが低くなる傾向があります。これは計算式に女性の場合0.739をかけるためです。
クレアチニン値の上昇とeGFRの関係:クレアチニン値が上昇するにつれて、eGFRは急速に低下します。例えば、男性70歳の場合、クレアチニン値が1.0mg/dLから2.0mg/dLに上昇すると、eGFRは57.3から26.8へと大幅に低下します。
クレアチニン以外に、血清シスタチンCを用いたeGFR推算式も存在します。シスタチンCは筋肉量の影響を受けにくいため、特定の患者群では有用な指標となります。
クレアチニン値とeGFRは腎機能評価において重要な指標です。年齢や性別によってその基準値が変わることを理解し、適切に評価することが大切です。腎機能低下が疑われる場合は、医師に相談し、定期的な検査を受けることをお勧めします。
引用:日本腎臓学会「eGFR男女・年齢別早見表」